カーポートの積雪問題!雪下ろしの基準や積雪強度、注意点は?

ガレージ・物置リフォーム —

こんにちは!ゆとりフォームさっぽろです。

 

雪が積もる地域には非常に心強いアイテムであるカーポートですが、どのくらい雪が積もったら雪下ろしをするべきか、わからない方は多いのではないでしょうか。

年に一、二度しか大量の雪が積もらないような地域では雪下ろしに馴染みもなく、雪下ろしのタイミングは難しいでしょう。

 

ただ、雪は見た目では軽いように見えますが実際にはとても重く、カーポートを傷めてしまったり、最悪の場合はカーポートが潰れて車に落下する恐れもあります。

 

適切なタイミングで積雪が除去できるよう、カーポートの屋根の積雪強度や雪下ろしを始める目安、雪下ろしの道具や注意点について解説します。

 

※カーポートの材質には、アルミ製、スチール製、木製の3種類がありますが、アルミ製のシェアが圧倒的に高いので、以下はアルミ製カーポートについてお話させていただきます。

雪が積もったカーポートの屋根

 

 

積雪量によるカーポートの雪下ろしの基準や積雪強度とは?

全国的に一般的なカーポートの耐積雪荷重性能は「積雪20cm」を基準としています。

この場合カーポートを安全に使用するためには、積雪20cmになる前に雪下ろしをする必要があります。

 

積雪20cmというとイメージがわきにくいかもしれませんが、実は日本全土の約半分が積雪20cmを超える地域。

本州の日本海側の地域と東日本以北はほぼ積雪20cmを超え、その中では積雪50cmを超える豪雪地域も広く分布しています。

 

ただし、カーポートを選ぶ基準として「積雪50cmのエリアは耐積雪荷重性能が積雪50cm」という考え方は理論上は大丈夫なのですが、絶対に安心とは言えません。

 

ごくまれにではありますが、2014年に積雪50cmは超えないとされている関東エリアで140cmを超える積雪があり、カーポートが破損する被害が多数報告されています。

 

近年「百年に一度の」と言われる災害とも呼べるような異常気象が日本各地で頻発しています。

カーポートはオーバースペックであっても問題はありませんので、万が一に備えてエリアの基準よりも耐積雪荷重性能が優れている製品を選ばれることをおすすめします。

 

例えば北海道札幌市などの豪雪地帯であれば、150cm以上の積雪に備えたカーポートがおすすめです。

 

 

カーポートへの積雪強度は新雪が基準!締雪や粗目雪に注意!

カーポートの積雪強度の基準は、雪が降ったばかりの「新雪」の状態です。

雪は積もり続けると圧縮され、見た目にはあまり変わらなくても非常に重くなります。

 

以下は、雪の質による重さの違いを示したものです。

・新雪(降ったばかりの状態)…50~150㎏/㎥

・締(しまり)雪(降り積もってやや固まった状態)…150~250㎏/㎥

・粗目(ざらめ)雪(再凍結して氷の粒が集まった状態)…250~500㎏/㎥

 

新雪と粗目雪とでは、最大にして10倍も重さが変わることがわかります。

 

対積雪荷重性能が20cmのカーポートでは、新雪の状態であれば20cmの積雪でも耐えられますが、粗目雪の状態になってしまうと、場合によっては8cm程度の積雪でも危険な状態になります。

 

以下は、雪質を考慮した雪おろしの目安の一例です。

①耐積雪量(積雪荷重)が20cm(60kgf/㎡)
新雪:20cm、締雪:12cm、粗目雪:8cm

②耐積雪量(積雪荷重)が50cm(150kgf/㎡)
新雪:50cm、締雪:30cm、粗目雪:21cm

③耐積雪量(積雪荷重)が100cm(300kgf/㎡)
新雪:100cm、締雪:60cm、粗目雪:42cm

④耐積雪量(積雪荷重)が150cm(450kgf/㎡)
新雪:150cm、締雪:90cm、粗目雪:64cm

⑤耐積雪量(積雪荷重)が200cm(600kgf/㎡)
新雪:200cm、締雪:120cm、粗目雪:85cm

 

雪下ろしのタイミングがわかりやすいよう目安を提示しましたが、雪は一晩で数十cmも積もってしまうので、放っておくとあっという間にガチガチの重たい雪になってしまいます。

雪の状況に応じて、早めに雪下ろしを行うのが良いでしょう。

 

 

積雪に強いカーポートの選び方、雪下ろしの注意点も知っておこう

雪が積もったカーポートの屋根

積雪に強いカーポートを選ぶ基準は2つです。

 

1つ目は、耐積雪荷重性能がエリアの基準を十分満たしているかどうかです。

先述した通り、オーバースペックでも大丈夫ですので、予想される積雪量よりもゆとりある数値で選ばれると安心です。

 

2つ目は、屋根を支える柱が両側に付いていることです。

片流れのカーポートですと、どうしても荷重が偏りやすく、支柱が歪む原因になってしまいます。

積雪エリアであれば、4本以上の柱のカーポートは必須です。

 

柱は多ければ多いほど荷重に耐える力も強くなりますが、車の駐車位置によってはドアが当たりやすいなどの使い勝手にも影響します。

車の大きさやライフスタイルに合わせて検討しましょう。

カーポートの4本柱と6本柱の違いは?積雪対応や選ぶポイント」もご参考ください。

 

積雪に強いカーポートを選んだら、雪下ろしのやり方にも気をつけましょう。

 

雪下ろしの注意点は次の3つです。

 

①専用の道具を使い、カーポートには乗らない

雪下ろしには、高い場所にもしっかり届く専用の道具「雪おろし棒」が便利です。

カーポートの上に乗るとケガのおそれがあるだけでなく、カーポートの破損の原因にもなります。

 

 

②融雪剤は使用しない

融雪剤には塩化カルシウムが含まれているため、カーポートの金属部分をサビさせてしまいます。

カーポートだけでなく、カーポートの周辺でも使用は控えてください。

やむを得ず使用する場合は、融雪剤を水でしっかり洗い流すようにしましょう。

 

 

③水やお湯をかけない

水やお湯で雪を溶かすと、水分を含み氷化して状況を悪化させるおそれがあります。

 

 

まとめ

●日本の約半分が、積雪20cm以上の地域です。

近年は異常気象なども頻発していることから、耐積雪荷重性能を基準としつつも、ややオーバースペックのものを選ぶと安心ですよ。

積雪に強いカーポート選びは「耐積雪荷重性能」と「柱の本数」がポイントです。

 

●カーポートの積雪基準は雪が降ったばかりの「新雪」の状態です。

雪は積もれば積もるほど圧縮されて硬く、重くなります。

雪が積もり始めたら、できるだけ早い段階で雪下ろしを開始しましょう。

 

●カーポートが積雪に強くても、雪下ろしの方法が間違っていれば元も子もありません。

融雪剤やお湯・水は使わず、専用の「雪おろし棒」などを使ってカーポートより低い位置で雪下ろしをします。

決して上には乗らないでください。

 

札幌でカーポートの新設またはリフォームをご検討中の方は、ぜひお気軽にゆとりフォームさっぽろにご相談ください!

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